5月6日火曜朝の稽古。
6連休の最終日です。ああ、明日から仕事に行かねば…。
昨日の雨と打って変わって素晴らしい天気です。
歩いて武道館に行きますが、風が爽やか。
一階の広い武道場です。大森流、英信流表、大石神影流陽之表、陽之裏までを稽古しました。手の内がまた一段と良くなってきたように思います。こんなに力を抜かないといけないのかという驚きと、こんなに力を抜いても抜刀ができるという感嘆で、楽しいひと時。
そうこうする内に、本日から正式入会のエム君がやってきました。
横浜支部のデンさんのように何かニックネーム?をと思ったのですが、なかなか良い呼称が思いつかず。それならいっそ、愛読していた星新一さんのやり方を真似て、エム君としました。
まずは二人で、礼法、着座の繰り返し。礼法では、お尻が浮かないように。私が師匠からつい先日指摘を受けたことです。慎重に動きます。帯刀して、立つ。着座はまだしも、正坐から立ち上がるのがムズカシイですね。お尻を持ち上げて、膝で立ってから前へ踏み出すのではありません。お尻はほとんど動かさない。そけい部をゆるめて右膝を立てて足裏を床につけます。この段階でも両足のそけい部はゆるんでいます。言葉で説明するのはムズカシイですね。でも、感覚は何とか分かってもらえたように思います。静かにゆっくりと取り組みましょう。
歩法。肚から動きます。足先から動かさない。膝と足首を固くすると出来ないようです。後退するときは、お尻が落ちていくように。重力をうまく使って前進後退をします。何度も黙々と進退します。だんだん出来るようになってきました。
今度は刀を構えて歩法。剣先がふらつかないように。刀の重さに連れて動く感覚でしょうか。
斬撃。手の内を変えずに振り上げ、振り下ろす。肩を上げずに。
基本ばかりでもいいのですが、少しは形の稽古もしたい。
大森流の初発刀を数回ていねいに行いました。
どうしても手順を覚えて、形をつくろうとするので、動きがギッタンバッタンとしてしまいます。ゆっくりゆっくり動きます。静かに自分の力と心のうちを覗くように稽古してほしいと思います。
大石神影流も構えと素振りから。様になってきたように思います。
試合口。手の内が固くなってしまいました。居合も剣術も手の内は一緒です。
握りしめない。というより握らない。ムズカシイですね。私も苦心しているところです。倦まずたゆまず、静かにゆっくりと稽古をしましょう。
初心のうちは、ゆっくり稽古するのもムズカシイものです。
ゆっくりできるようになったら、それだけで上達していることになるはずです。
倦まず怠らずが大切です。
本居宣長の「うひ山ぶみ」という本があって、次のような一文があります。
「詮ずるところ学問は、ただ年月長く倦まずおこたらずして、はげみつとむるぞ肝要にて、学びやうは、いかやうにてもよかるべく、さのみかかはるまじきこと也。いかほど学びかたよくても、怠りてつとめざれば功しはなし」
宣長さんは三十五年の長きにわたり、古事記を研究して「古事記伝」を著しました。その人にしてこの言葉は、重みがありますね。
平成26年5月6日