静かな心と暴風警報

10月5日日曜夜の稽古

 

台風が近づいています。でも、雨も風もありません。

濡れてもいい恰好をして、てくてく歩いて武道館に行きます。

 

昨日教えて頂いた抜き付けの稽古。うーん、よい感じ。右手の親指の向きだけでこんなに変わるとは。微妙なものですねぇ。師匠の道標に以前、右手親指について注意事項が出ていました。もちろん私も読んで自分なりに研究をしていたつもりですが、不十分だったのです。探究する心を失ってはいけません。自戒。

 

今日は抜き付けの稽古をしたかったので、居合の稽古から始めました。

最近は大石神影流の素振りから取り掛かっていました。

居合では自分と向き合うことが出来ます。心が静まってきます。

無双神伝英信流の先師で、植田平太郎先生という剣道の大家がおられます。戦前に活躍された方ですので、居合はもちろん剣道も拝見したことはありませんが、伝え聞くその剣風を尊敬しております。その植田先生の居合が、「眠たくなる居合」と評されていたと聞きました。うーん、何だか嬉しい。ゆったりとした居合だったのでしょう。周りからは眠たくなるように見えても、本人の意識は極めてクリアであったのだと想像しています。心が静まっていたのだろうと思うのです。

そういう居合を抜きたいですね。

 

太刀打、詰合の稽古をして、大石神影流の稽古に掛かりました。

なかなかよい感じが続いています。

 

と、ここで武道館の方からアナウンス。「暴風警報が出ましたので、武道館を閉めます。気を付けてお帰り下さい」とのこと。

ちっ。いい感じだったのに。と思ってしまったら、せっかく静まった心が水の泡。

静かに礼法を行って帰宅しました。

でも、雨も風もぜんぜんないんです!!

 

                      平成26年10月5日