学びて時にこれを習う

3月29日日曜夜の稽古

 

帰国しました。30日以上フランスにいました。もちろん仕事ですが、大変でした。

2回目の出張で少しは慣れたのですが、その分仕事もたくさんしました。

今回は残念ながらホテルの部屋が狭く、体を動かすこともままならず。

平日は仕事から夜遅く帰って、炊事、食事、洗濯で終わってしまいました。

土日は散歩をしたり、寝たり、ぼんやりしたりで忙しい。

ということで、あまり稽古が出来ませんでした。

 

言い訳?はこれくらいにして、時差ボケのまま稽古を開始。

久しぶりに見学の方が来られました。座ったり、立ったり、礼法をしたり、素振りをしたりしていただきました。普段、何気なくやっていることを、丁寧にやってもらったと思います。あ、素振りは普段しませんね。

 

私たちは大石神影流の手数の稽古。試合口、陽之表、陽之裏をゆっくり行いました。

久しぶりの割に体は動いた…ように思いましたね。

ついで?に小太刀と二刀も稽古。私は打太刀のみですが、これも十分稽古になります。

ムズカシイですね。間の取り方や拍子、太刀筋。ゆっくり稽古をしましょう。

 

続いて抜刀術の稽古。

これは私がゆっくり取り組みたい稽古でした。大森流、英信流表です。

最初は見学の方を意識していましたが、徐々に自分の動きに集中していきました。

抜き付けの際、心に引っ張られて右手で引っ張ってしまいました。

うーん。ダメだね、こりゃ。

でも、斬撃は力を用いることなく、まっすぐストンと落とすことができた…と思います。

ところが振りかぶりがいけませんね。体を緩めて刀の下に体を入れるようにする意識だと思うのですが、何というんでしょう、体と刀が一致していないというか、刀を持て余しているように思うのです。

いろいろ課題がたくさんあるのですが、楽しいですねぇ。

自分の心と体を見つめている楽しさなのです。

自問自答を延々と繰り返しているんですね。不毛なような気もしますが。

でも、そういうときに、師匠や兄弟子の指導の言葉を思い出します。

時には師匠の声が聞こえてくる気がします。

「学びて時にこれを習う。また悦しからずや」というのはこういう心境ですね、きっと。

 

ふと気づくと見学の人を放っていました。すみません。

ムズカシイ動きをするのですが、初発刀に挑戦してもらいました。できなくでも構いません。というよりも出来たら私の立場が…

 

武術の楽しさを伝えることが出来たら幸いです。


2時間ほどで稽古を終わり、見学の方はお帰りになったあと、稽古の続きを。

太刀打、詰合を居合刀で行いました。

これはさっぱりダメでした。刀に振り回されてしまいます。つまり、刀を無理に振り回そうとしているんです。刀は正直です。刀を扱うのではなく、刀の動きたい方向へ自分が従っていかねばなりません。分かっているのですが。


いろいろ至らぬ点を思い知ったのですが、久ぶりの稽古ができて楽しかった。

普段から心がけなければならないことばかりのように思いますが、きちんと稽古をしないと普段の心がけも忘れてしまうのです。稽古は大切です。


最後に横雲で、稽古おさめ。


                         平成27年4月1日