日曜の夜はさすがに人が少なくて、今日も我々だけの利用で贅沢な稽古ができました。
今日は居合の中心の稽古になってしまいましたが、稽古内容は人それぞれ。
取組む課題が違いますので、当たり前といえば当たり前。
各自で自分の課題に取り組んでもらいますが、形で相手が必要な場合もあります。
打太刀になる場合も、学ぶべきことは多いので、ぜひ互いに協力してください。
何度も書いていますが、そもそも私が北大阪支部長を拝命したのも、一緒に形を稽古してくれる人を公に?探すことができるという下心があったため。各地区の支部長さん達ほど稽古を積んでいた訳でもなく、取り立てて上手でもないけれど、稽古相手がいれば上達するだろうという師匠の親心を有難く戴いた次第でした。
お蔭で稽古相手には困らなくなりました。
初発刀は基本です。
只管初発刀を稽古してくれていましたが、すべての感覚の感度を上げる稽古をしてください。立っている状態から正座に移行するのも疎かにしてはいけません。
袴捌きでは、袴の重さを感じ取れなければいけません。
抜きつけや斬撃も感度を上げてください。
切先や、鞘先まで感じ取れるようにならなければ。
私もようやく切先を感じ取れるようになりました。まだ鞘先は無理ですね。
ポイントは手の内のようです。
最近になってようやく手の内が分かってきましたが、要するに指先の感覚を大切にしなければならないのです。手のひらという「面」を使うのではなく、指先の「点」の感覚を大切にするのです。そうすると感度が上がります。
師匠に何度も手の内を注意されていましたが、これまで全く分かっていませんでした。
素直に教えをきくというのは、容易いことではありません。
私の理解もまだ不十分だと思います。まだまだ奥があるのでしょう。精進あるのみ。
初発刀がうまく出来ないようであれば、斬撃や礼法の稽古をしてください。
稽古は三歩進んで二歩さがる。私はそう思っています。
新しい形を教えてもらうと、それまで学んでいた形の意味が分かってくる。
で、復習をする。理解が深まる。新しい形に取り組む。また理解が深まる。
その繰り返し。
新しい形をたくさん学んだから上達したのではありません。
学ぶべきことがより増えたのです。それは嬉しいことです。
太刀打を稽古してもらいました。
手順を覚えることで精一杯でしょうが、太刀打では間合や拍子を学びます。
手順を覚えるのではなく、理合を学ぶのです。
そして自由に動けるようになりたいのです。
水月刀をお見せしたときに、たまたま左足が前になって斬撃をしました。
あれは、相手との間合と拍子で左足が前になってしまっただけで、右足が前でも構いません。自由に動けることのほうが大切です。とても小さな事例ではありますが。
ゆっくりでいいので、動き出したら止まらずにつるつると掛かってください。
それが英信流の醍醐味です。
貫汪館で武術を学ぶには、感度を上げなければなりません。
それはとても奥深く、楽しいことなのです。
その楽しさを分かってもらっていれば、私は満足。
それぞれの課題をもって、一緒に稽古を重ねましょう。