昇段審査も、奉納演武も終わりました。
当面は通常稽古をしていますが、昇段審査も奉納演武も普段の稽古で培ったものを出すだけですので、通常稽古が大事ですね。
また、昇段審査や奉納演武で明らかになった改善点も、普段の稽古で直していきましょう。
今日はマンツーマン稽古になりましたので、課題であった手の内と鼠蹊部の緩みについて特に注意して稽古しました。
同時に新しい形の習得もしてもらいましたけど。
手の内は少し理解が進んだようです。
が、油断するとすぐに楽な=力を使った持ち方になります。
私は30年近くの剣道経験が邪魔をして、すぐに刀の手の内を見失います。
常に意識して取り組んでいますが、まだまだですね。
今日掴んだことを忘れずに、継続して新しい手の内を楽に感じるようにしてください。
実際、そのほうが楽なのです。力も使わないから、感覚としては頼りないんですけどね。
力を使うことに慣れてしまっているのがいけませんね。
次の課題、鼠蹊部の緩みの感覚をつかむのは難しいのです。
剣術で刀を振り上げるとき、柔術では技を掛けようとするときに、つい上半身に力が入って緩みが疎かになりますね。
普段の立ち方そのものが、鼠蹊部を固めているので、そっちの感覚に引きづられます。
また逆に鼠蹊部を曲げるのでもないのでややこしい。
緩めるのですから、力が入っていない=曲げるのではない状態です。
稽古の中でも話をしましたが、鼠蹊部の緩みを体得するには、蹲踞がよいと思います。
じつは私も鼠蹊部の緩みが分からず、師匠にも何度も指導していただきました。
(何度も言いますが、支部長といえど発展途上中です)
今年の日本武道館での演武を控えた昨年の冬、柔術の礼法を稽古していたときに、
師匠にもまずまずと言われた礼法が(偶然)できました。鼠蹊部が緩んでいる状態です。
そこで、師匠から、
「演武会まで、一日一回、自らが100点と思えるような礼法を稽古すること」
という宿題を頂きました。
それからは毎日朝晩、礼法の稽古です(晩だけにすると忘れそうなので)。
娘からは、そんなに遅いスクワットをしてもダイエットにならないよと言われながら、
自らが100点と思えるような礼法を一回でいいから実現できるように、頑張りました。(やっぱり朝だけ、晩だけの日もありましたが、想定どおりだからいいんです)
でも、自分で100点というのはなかなか判断できず、数十回することになるんですけど。
その稽古の中で気づいたのですが、蹲踞を工夫した後の身体の動きが楽なのです。
自然に鼠蹊部が緩んでいます。
そもそも蹲踞は鼠蹊部を緩めるほど、楽になり安定するのです。
おまけに足首も柔なくなり、上体も力が抜け、楽な姿勢になります。
「すごいぞ、蹲踞!」と感動しました。
師匠はこれを掴ませようと宿題を出されたのです。
日本武道館での演武の結果はさておき、演武が終わった今も、毎日礼法の稽古と蹲踞の工夫をしています。一年継続したことになりますね。時間の経つのは早い。。。
この継続した稽古で、鼠蹊部の緩みが少し身に着いたと感じています。
(ダイエット効果はまだ現れていません)
一度挑戦してみてください。