先週の寒さが嘘のような暖かな一日でした。
講習会で教えて頂いたことを踏まえ、大森流、太刀打、小太刀、剣術、柔術の稽古。
次に演武する技を確認しながら、稽古しました。
私の悪い癖が皆さんにうつってるようですので、心して稽古に臨みます。
講習会では師匠から多くを教えて頂きました。あらためて自分の身体をよく観察するためにもゆっくり動かなければならないことを痛感しましたし、ゆっくりでないと培えない力があることも理解できました。
あせらず、基本を崩さず、丁寧に稽古を積んでいきましょう。
着座や技を掛けたあとの残心で基本が崩れてしまいがちです。
最初から最後まで気を抜かずにいることが大事ですね。
でもややこしいのは、基本を崩さないというのが無理な姿勢や力を用いないということで、楽に緩んでいることが求められていることです。
勿論だらけるのではありません。でも何かをしようとすると、体の一部を緊張させたり、余計な力を使ったり、さらに悪いことに力を使っていることを気付いていなかったり。
結果の姿を思い描いて、そこに至るようにコントロールすることも違います。
そうしようと思うのではなく、そうなる。
思いや計らいを捨てると口でいうのは簡単ですが、なかなか実現できることではありませんね。
以前書いたことがありますが、「強為(ごうい)と云為(うんい)」を思い出します。
坐禅の道元さんの言葉で、「強為」とは何かを目標として立てて意志的・意図的にそれを目指して無理矢理に強引に行うことで、それに対して思慮分別を離れて自ずから発動してくる自然な行ないのことを「云為」と呼んでいるそうです。
強為で「背筋を伸ばす」のではなく、云為で「背筋が伸びる」のでなければならない。
「背筋を伸ばす」ときには「外筋」と呼ばれる「為す」ための筋肉が意志的に遣われるのに対し、「背筋が伸びる」ときには「内筋」と呼ばれる「在る」ための筋肉が自律的に働く…らしいのです。
師匠の言われたゆっくりでないと培えない力とは内筋のことかもしれません。
こういう探究が私にはとても楽しい。