師匠に大阪までお越し願って、1月6日、7日、8日と大阪講習会。
横浜支部長、世田谷支部長と名古屋支部からも参加いただきました。
6日7日は午前に居合、午後は柔術、8日は午前だけで柔術の稽古です。
居合は初発刀と横雲だけを稽古。
でも最初は左手を鞘に掛けることすらできません。膝の上に置いた左手を持ち上げようとすると、「ダメ」との声が掛かります。
やっと鯉口を切ったと思って、やれやれ右手を柄に掛けようとすると「ダメ」。
抜付けようとすると「ダメ」。振りかぶろうとしてもダメで、斬撃でもダメ。
ずっとダメばかりですが、だんだん何がダメなのか分かってきます。
無理な動きや無駄な動き、体の芯を使えていない動きや刀と一体になっていない居付いた動きが全部ダメなのです。
おまけに抜付けようと思ったり、斬撃だ!と思ってもダメ。
ダメな心の動きに対し的確にダメだしをされて、それで自分の心の動きがようやく分かるという、とても興味深い(端的にいうと楽しい)稽古です。
ほんの僅かな心の動きを的確に見抜かれます。これが眼力というものでしょう。
私以上に私の心の働きを師匠に掴まれているので、絶対の心服となります。
少しずつ少しずつ良い時と悪い時の違いが分かってきて、よい時の心持を大切に、稽古に集中です。
せっかく2日間に教えて頂いた心持ですが、また一人稽古を積むと楽に走ってしまうのでしょう。もちろんそんなことにならないように努めるのですけれど。それでもズレていくものであるとも教えを受けていますし、自分自身、まだまだ出来ていないところが多いと感じています。
小まめに手直しを受けながら、よい時の頻度を増やしていかねばなりません。
道は遠いですが、とても楽しい。
柔術は、各人が日本武道館で演武する形を稽古。
十手、分童、打込に加え、刀と棒の形を3本教えて頂きました。
六尺棒の扱いや体の遣い方がとても面白い。
自分では絶対にできないと思っていた、蹴込は受も捕もどうにか出来るようになりました。
もちろんまだまだ十分ではありませんが、横浜支部長、名古屋支部の方には何度も受をとっていただき有難いことでした。
十手も分童も細かな指導をいただきました。単純な動きなのに体全体の働きを一致させるのはとても難しい。まだ稽古をする時間はありますので、教えて頂いたことを手掛かりにしっかり体に覚え込ませたいと思います。
今回の講習会で一番つよく印象に残ったのは、武道はどんな状況でも対応できなければならないということ。初発刀も決まった動きではなく、相手の動きに応じてすぐに対応を変えられるような心持や体の体勢でなければならないということ。柔術も同じ。
形は方便。それが肚落ちできた気がします。
如何様にも動けるような身構え、心構えであることが一番大切。
いつも教えられていたことですが、ようやく深く納得できたように思います。
油断なきように。そういう心持で稽古に臨みます。
ともあれ、初めて受をとる技を学んだ人(私を含めて)も怪我なく、多くの学びを得て3日間の講習会を終えることができました。
師匠には多くの懇切丁寧な指導をいただきました。ありがとうございました。
また参加いただいた皆さんと一緒に稽古ができて、とても楽しく快い時間を過ごせました。
深く感謝いたします。
いつものことで、武道の稽古で持つ感想として不適切かもしれませんが、今回もとても楽しい稽古でした。
ありがとうございました。