特訓

一週間雨が多かったのに、今日はぽっかりの晴天。長物をもって稽古に行けます。

今日は急成長継続中のHさんと二人で稽古。なので写真を撮れず。

 

今日の稽古は以下のとおり。

居合:斬撃、大森流、英信流表、太刀打、詰合、大小詰

剣術:陽之表、陽之裏、三學圓之太刀、二刀、小太刀、長刀合、棒合

 

坐法、半身、振りかぶり、鼠蹊部の緩みなど改めて確認しながらの稽古になりました。

基本なのですが、普段の生活の体の遣い方と違うので、体になじませるのが難しいですね。

わたしも最近になってようやく坐法が分かってきたように思っています。愚図ですねえ。

 

無雙神傳英信流の袴捌きは独特で、袴の股立を親指の股に挟んで袴を掌で掬うように持ち上げますが、肩甲骨を使うことと袴の重さを感じながら着座をすることが大事です。

心がざわついていたり、浮ついていると、袴の重さを感じることができません。

また最初だけ重さを感じて、腰を落としている最中には重さを感じられないこともよくあります。私の場合では、これは心と体の不一致が原因です。

袴の重さを感じることができる速さで、腰を落としていきます。

また肩甲骨も落とした状態で両肩甲骨を寄せていくので、上半身が楽に開いて、伸びている感覚になります。そのまま坐ると、坐ったときに準備万端の体勢になります。基本的には正坐も立膝もおなじですが、立膝の際は半身を崩さないようにすることが注意点ですね。関節をひねらずに着座していくと、自然に半身になるので、関節の動きに注意して坐ります。左膝を着く時の位置は、足の踏み方で変わります。稽古の中で話したように、自分の体格と関節の可動域に合わせて調節します。日によって違うのは当たり前ですから、楽に坐るようにしてください。

うまく着座できると気持がいいので、稽古しましょう。

 

陽之表と陽之裏は思い出しつつ、三學圓之太刀は注意点を確認しながら。

小太刀もずいぶん楽に動けるようになりましたし、長刀はみっちり稽古をして体になじんできたようで、手の内をすべらせながらくるくると長刀を扱えるようになりました。

こうなってくると楽しいですね。

私も初めて長刀を教えて頂いた時は、あまりの面白さに一人でずっと稽古をしていました。

長刀を働かせるために、手の内の柔らかさ、足の運びや半身の入れ替えが必要です。

スムーズに長刀が働き始めると、長刀と自分が一体になったように感じられて、とても楽しい。思い返せば、「武器」「得物」との一体感を感じられるようになったのは、長刀の稽古からだったように思います。

その感覚を、ずっと学んできた剣をはじめ棒などに活かせるように工夫しています。

私にとって一番むずかしいのは、剣、刀ですね。

刀においては、体と接するのは柄だけ。接している範囲も狭いし(柄の長さは九寸ほど)、手の内も微妙で、最初の内は分かりにくい。一体感よりも、いかに扱うかに意識がいってしまい、まさに得物を持つという感覚です。これでは一体感も生まれません。

結局は感覚を磨くしかないということでしょう。

長刀は体全体で扱うので、いろんな部位の感覚を感じやすい。

刀は極端に言えば、手から先だけの得物なので、腕や手で振り回すことができてしまい、体全体のいろんな部位の影響を感じる必要はありません。これが曲者です。

 

坐法では、袴の重さという微妙だけど確実に感じるとることができます。こうやって感覚を磨きつつ、全身を楽に動かすように稽古を積まなければならないのでしょう。

 

そんなことを注意しながら稽古をしていたら、思いのほか時間が経ってしまい、今日の稽古では柔術ができませんでした。

加えて、急成長Hさんにはそろそろ本格的に打太刀の稽古をしてもらおうと思っていたのに、それも果たせず(私も仕太刀側の稽古をしたい!)。

受ける稽古も多くの学びがあるので、互いに高め合って稽古しましょう。