10月5日、6日に大阪講習会を開催。横浜支部長とご門人にも参加いただきました。
当初予想されていた雨などまったく降らず、しかも10月というのにとても暑い二日でした。
この暑い中、師匠には懇切丁寧に指導を頂きました。ありがとうございました。
今回の稽古は私がカリキュラムを決めてよいとのことでしたので、演武会の形や手数を中心にしつつ、大森流と英信流表をじっくり教えて頂く機会を設けました。完全に私のわがままですね。
稽古では、多くの形・手数を学びました。
まず無雙神傳英信流。
大森流、英信流表は一つずつ丁寧に教えて頂けました。ぞくぞくする瞬間でした。
太刀打、大小詰、大小立詰も普段稽古をしていますが、より細かい点を学びや思い違いを正すことが出来ました。
とても精密な心身の働きを要求される居合は、とても面白いですね。
大石神影流は二日間で何回かに分けて。
試合口、陽之表、陽之裏、三學圓之太刀、二刀、小太刀、鎗合、長刀合、棒合。
私が学んだ手数のほとんどすべてを改めて一度に学ぶことができました。
多くの注意を頂きましたが、そのたびに自分の至らぬところに気付くことができ、ワクワクです。いずれの手数も難しいですが、非常に高い精度の刀の扱いや体の遣い方を要求されているということが、以前より分かるようになりました(分かっただけで、出来る訳ではないのですけれど)。
しかも師匠に相手をしていただくと、なぜか自分まで上手になったような気がします。
私だけかと思っていたら、横浜支部長も同じように感じられるそうです。
師匠のレベルの高さに引き上げてもらっているような、真剣なのですが楽しく厳しい世界に浸っているような感覚です。
刀での厳しい攻防のある剣術も面白いですね。
澁川一流柔術は、込入、分童、御膳捕と演武会のための稽古。
チカラで相手を崩すのではなく、やわらかく相手と一体になって、自分の動きの中に相手を取り込んでいくような、そんな動きを求められます。
師匠に技をかけていただくと、まったくチカラを感じないまま、いつのまにかこちらの体勢は崩されています。もう笑うしかない体験です。
なぜ、あんな不思議なことになってしまうのか。柔術は実に玄妙で面白いですね。
至らぬ点は多々あるものの、師匠の動きの素晴らしさが分かるようになってきたのは、成長している証としていいのではないかと考えています。
が、師匠のレベルがどんどん上がっていて、だから分かるようになってきたのではないかという疑いも生まれます。
実際に、技を掛ける以前の段階で、たとえば立ち姿、着座や着座に至るまでの動作など何でもないような動きや姿をとても美しく感じます。
我々のレベルも上がっているのでしょうが、それ以上に師匠のレベルが上がっているというのが実際のところなのでしょうね。
ちょうど腕のいい?ソムリエが、微妙な味の違いを味わうことで、ワインを楽しむことができるように、我々も我々の心身をより微細にしていくことで、より深く武道を楽しむことができるのではないかと思っています。
愉しい稽古を続けていきましょう。